潤滑油分析サービス【I-LAS】について

潤滑油は使用していると劣化していき、使用限界を超えると機械の故障や不具合を引き起こします。
潤滑油管理のポイントは2点、「潤滑油の量」と「潤滑油の劣化具合」です。
潤滑油の量は目視で確認できる場合が多いですが、劣化具合は一目見てわかるようなものではありません。
「色が濃くなった・黒くなった」潤滑油がすべて使用限界を超えているわけではないのです。
そこで・・・潤滑油の劣化具合を数値化する、出光の潤滑油分析サービス【I-LAS】をご紹介します。

【I-LAS】はお客さまからお預かりした潤滑油サンプルを出光で分析いたします。
分析項目は多岐にわたりますが、油種・分析の目的などに合わせて選定いたします。
分析により得られた値と新油代表値や管理基準値を比較し、項目ごとにA(異常なし)~C(要注意)で判定し、最後に総合所感を付けてご報告いたします。
結果は、サンプルお預かりから1ヶ月程度で書面によりご報告いたします。


【主な分析項目】

動粘度(40℃/100℃):潤滑油の粘度変化を分析します。新油から±10%程度の粘度変化が目安となることが多いです。
水分 :潤滑油の大敵は水分です。水分が混入することで、劣化が促進されます。
全酸価:潤滑油の酸化劣化の度合いを分析します。油種によって管理基準値が異なります。
夾雑物:オイルの中に含まれる不純物です。外部から混入したもののほか、機械自体の摩耗粉も見つけることができます。

これらのほかにも油種・目的に応じていろいろな分析をすることができます。
お問合せいただければ、プロの視点で分析項目をご提案いたします!


【分析結果の例】


上表中の「動粘度」2つから、粘度の変化はほぼ生じていないことがわかります。
「酸価」からはオイルの酸化劣化が進んでいないこと、「色」からは著しい変色が見られないことがわかります。
ひとつ飛ばして「水分」から、水の混入がないこともわかります。
唯一、「ミリポアフィルタ試験」の評価が"B"判定となっています。
これは、オイルの中の夾雑物(≒不純物)の量が管理基準値に近づいているということです。
他の項目に大きな問題が見られませんので、「酸化劣化によるもの」「オイルの劣化により機械内が摩耗している」等の可能性は低いと考えられます。
そのため、まずは外部からの混入を疑い、フィルターやストレーナーの点検をおすすめする所見内容となっています。
このように複数項目の分析を行うことで、より正確にオイルの状態を把握することができます。

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